知って欲しい!!「誤嚥性肺炎」の事

のどの筋力低下の前触れ

こんにちは。
一般社団法人嚥下トレーニング協会
嚥下トレーニング講師
辰巳 早織です。

今日は少し、
誤嚥性肺炎の末路について
お話していきたいと思います。

治らない!誤嚥性肺炎

つい先日、
誤嚥性肺炎についての講座を開催しました。

まだまだ
「嚥下」
「誤嚥」
といっても
一般の方にまで浸透していないワードなので
知らない人の方が
断然多いのが現状です。

「むせる」=「のどの筋力の低下」=「誤嚥性肺炎」
と結びついていかないのも
当たりまえの事。

そんな中、
誤嚥性肺炎の何が怖いのか
普通の肺炎のように
点滴もしくは内服で治るものではないのですか?
とのご質問を頂きました。


何度も言いますが
誤嚥性肺炎は治りません。

入院→退院→入院を繰り返しながら
食事形態を変え、
寝たきりへのループへと突入していくのです。


また、そうなってから
のどのトレーニングを行っても
全く意味がありません。

健康な時に、
自分で飲み込める時にこそ
「のどのトレーニング」を行うことに
意味があるのです。

3つの最後の選択

誤嚥性肺炎は
重症化してくると自分の唾液でさえも
飲み込むことができず、
少しずつ少しずつ気管の方へ流れ込み、
肺にばい菌の巣を作ります。

そうなることで
誤嚥性肺炎は繰り返され、
最後、
食事を食べるという事ができなくなります。


人は食事をすることで
生命を維持できているのに、
その食事するという事ができなくなると
最終的にはどうなるのか。


3つの選択肢があります。

まず一つ目が
・胃ろう
胃に直接穴をあけ、そこに直接栄養を送り込むという方法。

その次に
・経鼻栄養
鼻から胃に直接管を入れ、そこから栄養を送り込むという方法

そして、最後に
・そのまま自然経過を看取る

何が正しいというものではありませんが
知識としては
持っておく方がいいかと思います。

最後まで自分の口から「食べる」のがいちばん!!

そうはいっても、
やはり最後まで自分の口から食べる、
飲み込むのが一番。

食事制限をされたり、
絶食になってしまったりすると
やはり患者さんのストレスという精神的負荷は
私たちの想像を超えています。

その精神的負荷が
ある一定のところを超えると
隠れて食べてしまって、
治療に差支えがあったり、
のどを詰まらせたり、
と様々なことが起こってしまいます。

私はやはり、
このような光景を見ると
医療者として
平均寿命を延ばすのではなく
健康寿命を延ばし、
生き生きとした生活を
送ってもらいたい
と思います。

そのためにはやはり
「食べる」
「飲み込む」

最後まで自分の口から食べて生き生きと過ごしましょうね。

そして、
最後までhappy&successful aging

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