誤嚥性肺炎について

こんにちは。
一般社団法人嚥下トレーニング協会
嚥下トレーニング講師
辰巳 早織


「誤嚥性肺炎」
日本が高齢化にむかっている中、
よく耳にするようになりました。

誤嚥性肺炎、
一般の肺炎とは異なり、
自分自身の
健康な時からの
取り組みによって
予防できる
ものであることから
注目を浴びています。

誤嚥性肺炎の原因とは

「のどの筋力の低下」
つまり
「のどの老化現象」であるという事。

さらに言えば
「のどの老化現象」という事は
健康な時からの自分自身の
意識と行動によって
食い止めることができる

という事。


また、
この病気の
怖いところは
・入院治療を繰り返しながら
 徐々に寝たきりへの
 ループに入っていくこと
・食事形態を変えながら最悪、
 「胃ろう」
 「経鼻栄養」へと変わり、
 自分の口から
 食事を食べることができなくなる
こと
 であると思います。


「のどの筋力の低下」
によって自分の唾液でさえも
飲み込みことができず、
気管へ垂れ込み、
それが気管を通り、肺へ到達。
すると、
肺にばい菌の巣を作り
そこで
ばい菌が繁殖してしまいます。

高齢の方、
寝たきりの方の
誤嚥性肺炎の症状として
代表的なものが
以下5つです。

・発熱
・汚い痰
・酸素飽和度の低下
・呼吸が苦しい
・のどの辺りで痰がゴロゴロとしている


のどの筋力低下のサイン

・食事中にむせるようになった
・咳が増えた
・声を出し続けにくくなった
・高い声が出しにくくなった
・あごのラインがたるんできた
・はっきりとした発音ができなくなった
・のどの違和感や詰まったような感じがある
・いびきをかくようになった

日常生活を送っている中で
このような症状は
ありませんか。

これらは
のどの筋力低下のサインとなります。

人の筋力は
20代をピークとし、
徐々に
低下していっています。
そして、
その筋力の低下

「のど」
にもおこっているのですが
あまり知られていません。

のどの筋力低下=寝ている間に引き起こす

誤嚥性肺炎は
高齢の方が
食事中に
むせて起こしてしまうという
認識の方が大半でしょう。

もちろん、
そういった事もありますが、
寝ている間に
おこしてしまっていることの方が多いのが
誤嚥性肺炎の特徴。

「寝ている間に起こすってどうゆう事?」
という声が
聞こえてきそうですが

誤嚥性肺炎とは
私たちの
「のど」を支えている
筋力の低下に原因があり、
そこを鍛えていかなければ
どんどんと
加齢と共に
「飲み込み力=のどの筋力の低下」
が起こってしまいます。

のどの筋力が
低下してしまうと
飲み込んだものが
本来なら入っていくべき
食道には入らずに
気管に入っていってしまいます。
その結果、
肺の方へ飲み込んだものが
到達してしまい、
肺で
ばい菌の巣を作る。

そして、
そのばい菌の巣が
誤嚥性肺炎の症状を
引き起こしてしまうのです。

「のど」の大切な役割と生きることに直結する「食べる」

「食べる」
と一口で
言っても
それらの行為には


①摂食(口の中に入れる)
②咀嚼(モグモグ)
③嚥下(ゴックン)


という3つの要素で構成されています。


この3つの構成要素のなかで
どれか一つでもかけてしまう
食事を食べるという行為には
つながっていきません。


①摂食(口の中に入れる)
②咀嚼(モグモグ)

は医療者や介護者が
サポートすれば何とかなります。


しかし、
嚥下(ゴックン)
については
自分で飲み込む以外に
働きかけようがありません。


「自分の力で飲み込む=嚥下(ゴックン)」
ということです!!

誤嚥性肺炎の治療と現実

誤嚥性肺炎にかかると
・約1週間の絶飲食
・点滴
・時間ごとの抗生剤投与

を治療の主軸とし、
・定期的な採血、
・胸部のレントゲン撮影

そして、
状態を見ながらの食事開始。


食事開始といっても
入院前の食事形態が食べられるかと思いきや
それは難しく、
食事形態は
・刻み食
・ペースト食といってポタージュのような食事
・とろみのついたとろみ食


飲み込みの状態に応じた
食事形態へと変わっていきます。

食事形態が変わっていくと
・風味の低下→食欲の減退
・食欲の減退→食事量の低下

食事量の低下→体力の低下
・体力の低下→免疫機能の低下
・免疫機能の低下→寝たきりへの移行

寝たきりへの移行→嚥下(ゴックン)機能もさらに低下

どんどん寝たきりへと拍車がかかります

そして、
最後には
自分の唾液さえも
嚥下(ゴックン)することが

できなくなり
時間ごとの医療者による
吸引を行う
ということになります。


これが
誤嚥性肺炎の現実です

「のどの筋力の低下」が
健康寿命を縮める。

そうならないためにも
健康な時から
のどのトレーニングを
始めませんか。

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