「むせるに負けない」は老けない

のどの筋力低下の前触れ

こんにちは。
一般社団法人嚥下トレーニング協会
嚥下トレーニング講師
辰巳 早織です。

昭和時代と違い、
平成、令和時代と
食形態が随分と変わってきています。
そして、
食形態が変わると共に
今、
日本人のあご、
のどの形態も
変化しているのです。

噛まない食事

アメリカ文化の影響を受け、
日本の食形態は
ずいぶんと
変わってきています。
いわゆる世間でよく言われる
噛まない食事、
のど越し良い食事へと
変わっていったのです。

昔の日本人と現代の日本人の
あごの骨格を比較すると
格段に
現代の日本人のあごの大きさは
小さくなっています。
そして、これは
何が原因かというと
噛まない食事です。

噛まない食事、
のど越し良い食事の影響で
日本人はあごの骨格の変化もきたしていますが
のどにも変化をきたしていたのです。
それが飲み込み力の低下、
「むせる」です。

quiet sign

つい先日、
友人とランチに行ってきました。
久しぶりに会う友人との会話は
尽きることがありません。
美味しいお食事を頂きながら、
たくさんの話で盛り上がっていたところ、
友人が
「最近、そんなにひどくはないんだけどむせる。」
と訴えるのです。
やはり、
むせるは
自分で意識しながら
のどの筋肉を鍛えていかないと
静かに忍び寄ってきている。
友人にも
静かに忍び寄ってきているのでした。
ここからどうするかで
将来の自分が変わってきますね。

1400回と600回

もう容易に
想像はつくかと思いますが
現代人の
食事時の咀嚼回数(モグモグ回数)は
昔と比較すると減っています。
一回の食事に対する咀嚼回数は、
600回前後。
食事にかかる時間は、
約10分。
戦前は、
咀嚼回数が
だいたい1400回。
ここまで
咀嚼回数が違ってくると
飲み込む回数も
飲み込む力も違ってくることが
容易に想像がつきます。

咀嚼(モグモグ)回数とのどの力

ファーストフード、レトルト食品、スムージー・・・等々
世の中には
噛まなくても
おいしい食事がたくさん。

お食事にも
食べる順序というものがあります。
若い層、
ダイエットを目的とされているかたについては
「お野菜」
「汁物」から頂き、
お腹をまず膨らませてから
白米、
主食という順序へと
移行していきますが
高齢の方になってくると
食べる順序は
全くの真逆。
まずは
タンパク質
そして、
白米、
お野菜、
お汁ものという感じです。

お腹を満たす前に
まずたんぱく質で
満たしてから、
次を頂きます。

なぜって・・・

タンパク質は筋肉を作るもとと
なるからです。

たまには
噛むことを意識した食事、
飲み込み力を意識した食事
お食事の順番についても意識して
心がけてみましょう。


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